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「落書き、絶対ダメ。」―白浜“千畳敷”に見る文化財保護の重要性

最終更新: 2019年6月14日

ハロー!コフンねこです。



僕は今、和歌山県の白浜に来ています!



青い海、白い砂浜、真っ赤な太陽……



ひゃー!眩しいなぁ!(まだ4月)


ひゃー!まぶしいなあ!(物理)




白浜と言えば、



美しいビーチをはじめ、



アドベンチャーワールドのパンダ🐼ちゃん、



飛鳥時代にまで遡る白浜温泉……などなどが有名ですよね!




なんと……年間334万人が訪れる!?



さすが関西を代表する一大観光地。



白浜町の比較的狭い範囲の中にどんだけ魅力が詰まってんだよ……。





ただし、そんな白浜にも「危機に瀕している観光資源」があると言います。



今回の記事では、白浜観光資源の危機から文化財保護の重要性について考えていきましょう……!




自然の神秘『千畳敷』

白浜滞在二日目の僕がやってきたのは……





ゴツゴツした岩肌の広がる海岸「千畳敷」!



新第三紀(今から約2300万〜258万年前)に堆積した砂岩が波によって削られてできた、いわば自然の神秘。



なんとなんと、千畳敷には自由に立ち入ることができるんですよ。




僕も早速入ることに。






うぉー!



なんか水たまりで魚が泳いでる……!



洞窟もあるぞ(珍しいとされる“ユビナガコウモリ”の繁殖地)……!




テンションが上がりすぎた僕は、「まじまじと地形を見つめる」「一人サスペンスごっこを始める」「ちょっと踊る」とかわけのわからないことをしてました。


まじまじと地面を見つめる。

サスペンスごっこ中。

頭おかしいんじゃないの。





そんなこんなで「あー、自然って素晴らしい!海って凄い!」などと小学生並みの感想を抱いていると、衝撃の光景が目に飛び込んで来た。




無数に広がる落書き

僕が目にしたとんでもないモノ、その正体は大量の「落書き」でした。



自分の名前と日付を堂々と書くような「訪れた記念に」的な感じの落書きから、相合傘とかsince〜♡とかいう「リア充アピール」的な落書きまで、日本語・外国語問わずたくさんたくさん。








プリクラでやってくれ。








白浜千畳敷の大部分を構成している「砂岩」は柔らかいのが特徴(だからこのような地形ができた)。



つまり、割り箸などの棒はもちろん靴のかかと部分や指でも簡単に傷がついてしまうのです。



こうした落書きが非常にしやすい環境に加えて「インスタ映え」なんかもその原因の一つでしょう。



砂岩が脆く柔らかい性質を持っているために「落書きが風化して消えるスピードも速い」のは事実ですが、近年はそれを上回る速度で落書きが増えているらしい。



困ったもんだ。




当然のことながら、

千畳敷への落書きは白浜町の条例で禁止されています。


※僕の足ですが僕が書いたわけじゃありません。


また、無用なトラブルや糞害を避けるため動物の連れ込みも禁止。



しかし、全く守られていませんでした。




千畳敷を一目見ようと訪れる人は非常に多く、老若男女問わずたくさんの人が岩肌を歩く。



人の心理は恐ろしく、先に誰かが落書きをしていたら自分もして良いんだと思ってしまうのです。



そうなるともう止まりません。



ひっきりなしに訪れる観光客、連鎖的に増える落書き。



犬を連れてくる人も多かった。コウモリの繁殖地ですから犬が吠えると良くない。



「千畳敷ひいては白浜にたくさんの人が訪れてほしい」と思いつつも、たくさんの人が来ればモラルやマナー意識の無い人も当然増える。



まさに「観光地が抱えるジレンマ」……。




白浜・千畳敷も「文化財」

突然ですが、文化財保護法第二条第四項では「文化財」について次のような定義がなされています。



“貝づか、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で我が国にとつて歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋梁りよう、峡谷、海浜、山岳その他の名勝地で我が国にとつて芸術上又は観賞上価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然の現象の生じている土地を含む。)で我が国にとつて学術上価値の高いもの(以下「記念物」という。)”



長ったらしく硬い法文の内容を解釈すれば、「千畳敷も文化財である」と読み取れる。



つまり、「千畳敷は白浜町の条例で(形だけ)守られているだけでなく、“文化財”として文化財保護法の対象でもある」、ということです。




千畳敷のような地形は、海の波が長い時間をかけて形作った自然遺産。



そして、近現代になって観光地化される以前から白浜町の人々が大切に守り続けてきた光景でもあります。






そんな「千畳敷」で気軽に落書きを残して良いのでしょうか?





答えは否。

だって、法律や条例に違反するもん。





だけどそれだけじゃない。





千畳敷に落書きをするということは、日本を形成してきた自然や人々の営みを傷つける行為です。



大きな視野を持てば、千畳敷への落書きは自分のご先祖様や自分自身を傷つけているのとほぼ同じと言えるでしょう。







「落書き、ダメ。絶対。」







 

“誰にも迷惑かけてないからOK”ではない。




その落書きによって千畳敷にできた傷、巡り巡って自分に帰ってきますよ。




まとめ:千畳敷を守り伝えるためには?

千畳敷のような自然地形は「我々がなぜ今ここにいるのか」=”自分たちのルーツ”を語ってくれる重要な自然遺産。



そのような遺産を「丁寧に扱い、守り、後世に伝えていくこと」は、ある意味で地球や日本が歩んできた歴史に対するリスペクトでもあります。






全国の自然/歴史遺産をもっと大切にしましょう。






千畳敷の場合、これ以上落書きが続けば立入禁止になる可能性が十分ある。



観光客が自由に見学できることよりも、自然の神秘・千畳敷を守っていくほうが大事ですので。



観光地に落書きをしてしまうくらい自己顕示欲があるなら、SNSに何か書き込んではいかがでしょうか?



ただし、土地や人を傷つけない形で。



(コフンねこ)


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